【服用やめたのに】プロペシアの副作用は後遺症が残る?
AGA(男性型脱毛症)の治療薬であるプロペシアにED(勃起障害)や精子減少といった副作用があることは広く知られていますが、問題はそこだけではありません。
プロペシアにはPFS(ポストフィナステリド症候群)という後遺症が起きてしまうケースがあるのです。PFSとはどのようなものなのか、どのような点が問題なのかについて、説明していきましょう。
薄毛改善効果は高いプロペシア
プロペシアの主成分はフィナステリドといい、男性ホルモンからAGAの原因となるDHT(ジヒドロテストステロン)が生成されるのを防ぐ効果があります。実はAGA治療薬としてのプロペシアは、優秀な部類に入ります。
「臨床皮膚科」(医学書院)に掲載された臨床試験のデータによると、プロペシアを3年間投与した人で、AGAの症状が悪化したという人はわずか2%にすぎないのです。
【出典元:https://www.hama1-cl.jp/propecia/clinical_efficacy03.html】
78%は症状が改善した、20%が現状維持だったとしており、少なくともAGA治療において最優先で処方されるレベルの効果は確認できているのです。
フィナステリドの問題は、男性ホルモンの分泌にも悪影響を与えることで、これによって副作用が出るケースがあるのです。主な症状としては抑鬱状態やEDなどがあります。
また、フィナステリドを投与した人のうち男性不妊症レベルまで精子の数が減少してしまったというケースも確認されています。
プロペシアの副作用が起きる確率は、添付書類によると4%です。つまり、25人に1人は副作用が起きる可能性があること理解しておく必要があるということになります
PFSはいつ確認されたの?
これまではプロペシアの副作用については、投与を中止することで収まるとされていましたが、近年になって必ずしもそうではないことが分かってきています。
プロペシアの投与を中止したあとでも、副作用が残ってしまったり、中止後数週間から数カ月して後遺症が出てしまったりするという報告があるのです。
PFSに最初に対応したのはイギリスで、2010年に製薬会社に対して「後遺症の恐れがある」と明記するように通知しています。
アメリカでも2012年にプロペシアに後遺症があることを明記するように求めており、プロペシアの添付書類でも後遺症の存在について触れています。
こうした後遺症の報告を受けて、アメリカでは2012年3月に「PFS財団」が設立され、PFSについての情報提供を行っています。こうした財団が設立されるくらいに、PFSは社会問題となっているのです。
PFSの症状はどのようなものなの?
PFSの症状は多岐にわたりますが、主なものとしては以下のようなものが挙げられます。
- ED
- 精子減少
- 陰茎障害
- 女性化乳房
- 筋障害
- 認知障害
- 鬱病
- 感情障害
これらの症状がすべて出るというわけではありませんが、性欲もない、活力もない、それを悲しいと思う感情もないというのは、かなりひどいといっていいでしょう。
重症になると「ペイロニー病」を引き起こす可能性があるとされています。これは、海綿体の一部が硬化してしまい、陰茎が湾曲してしまうものです。ペイロニー病と診断されると、手術をする必要が生じてしまうこともあるのですから大変です。
そして、こうした症状は時間がたてば収まるとは限りません。ほぼ永続的にこうした症状に悩まされるケースもあるのです。このような後遺症と一生向き合わなければならないなんて、恐ろしいとしか言いようがありません。
これはPFSを発症していない人にとっても「対岸の火事」ではありません。自分がPFSになってしまうことを、長期にわたって心配し続けなければならないためです。このストレスもかなり大きなものになるのではないでしょうか。
PFSの問題点は「治りにくいこと」
なぜ後遺症に永続的に向き合わなくてはならなくなる可能性があるのかというと、それは「治療法が確立されていない」からです。確実な治療法がなければ、治しようがないというわけです。
プロペシアの副作用は、薬剤が男性ホルモンそのものの減少を引き起こしてしまうことから起きるものであるため、PFSに対しても男性ホルモン投与が行われるケースがあります。
ただ、これでPFSが治るのかというと、100%とは言い切れないというのが実情です。治療法として男性ホルモンを投与すること自体に賛否両論があるくらいです。
PFSの治療は、沈んだ気分を高揚させるなど、対症療法にとどまってるのが現状です。対症療法は治療を続けているうちはいいのですが、治療をやめてしまうと症状がぶり返してしまうことが問題です。
しかも、PFSの改善が見られず、一生にわたって治療を続けなくてはならない可能性もあるのです。
PFSについては「なったら簡単には治らない、治療法も確立されていない」というのが正直なところです。それだけに、いかにしてPFSを予防するかが重要になってきます。
予防法は「プロペシアを使わないこと」だけ
PFSはプロペシアの副作用が出た人のうち数%にしか起きないとされていますが、小さいといってもリスクがあることに変わりはありません。あなたがそのうちの1人になってしまう可能性もあるのです。
PFSにならないための確実な方法は「プロペシアを使わないこと」です。
最初からプロペシアを服用しなければ後遺症にもなりようがないということです。ただ、AGAの進行を止める効果が高いことを考えると、この選択肢を取りたくないと考える人もいるかもしれません。
プロペシアで治療するなら血液検査を
そのような人にとって、PFSのリスクを少しでも減らすようにする方法は「AGAクリニックなど専門の医療機関で処方してもらう」ことです。
一般的な病院と比較するとプロペシアの扱いに慣れているため、頻繁に血液検査を行うなどして、PFSのリスクを減らしてくれるためです。
間違ってもやってはいけないのは、プロペシアを個人購入することです。PFSは医療関係者であっても簡単に治すことはできないのですから、自己責任でPFSを発症した場合、対処のしようがなくなってしまうためです。
確かにプロペシアを最も安く入手する方法は個人購入ですが、治療法が確立されていないPFSのリスクに見合うようなものではありません。
繰り返しますが、プロペシアの個人購入はオススメしません。コストはかかりますが、まだAGAクリニックで処方してもらった方が安全なのです。
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プロペシアの作用は、まだまだ未知のことが多いです。薬治療を行うのであれば、医師のもとで行うようにしましょう。